スイス軍のF-5タイガー戦闘機 Keystone / Ho
米海軍は、パイロットの訓練に使用するため、スイス軍所有の退役F-5タイガー戦闘機22機の購入を検討している。
このコンテンツは 2019/12/19 08:00
swissinfo.ch/ac
ドイツ語圏の日曜紙ゾンタークス・ツァイトゥング他のサイトへによると、米国の2020年の「大統領予算」に、購入費計4千万ドルが計上されている。スイス国防省装備局(Armasuisse)は、米国とは夏に協議したが、契約成立には至っていないと述べた。米国の防衛予算は議会の承認が必要で、承認されれば2021年に納品の見込みという。
スイスのF-5タイガーは約35年前の機体で、維持管理に年間50万フラン(約5500万円)かかる。数年前、米海軍は44機のタイガー戦闘機を購入。訓練中、敵機役として利用するため再購入した。
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1978年9月、ルツェルン州のエメン軍演習場で、米空軍の輸送機C-5Aから荷下ろしされるF-5E機。C-5Aは世界最大の輸送機で、さらに6機のタイガー戦闘機(米国で組み立てられたもの)をスイスに運んだ(Keystone) Keystone
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1978年10月30日、最初のF-5Aタイガー戦闘機30機が、スイス空軍に引き渡され、ベルン州のマイリンゲン軍演習場で記念式典が行われた。パイロットが新しい戦闘機の前で整列する(Keystone) Keystone
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2機のタイガーが離陸を待つ。2008年1月、マイリンゲン軍演習場で(Peter Schneider/Keystone) Peter Schneider/Keystone
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2011年3月、スイス空軍のF5-E機が放射線測定飛行を終え、パイエルヌ基地に着陸。機体の両翼下部には集塵装置が付いており、高度6000メートル上空の空気をフィルターでろ過して微粒子を集める(Dominic Favrel/Keystone) Dominic Favre/Keystone
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訓練飛行のため準備中のスイス空軍のF-5機。2014年5月、ニトヴァルデン準州のブオフ演習場で(KEYSTONE/Urs Flueeler) Urs Flüeler/Keystone
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ノースロップ社のF-5Eタイガー戦闘機。2011年、シオンの航空ショーで、スイス空軍のアクロバットチーム「パトルイユ・スイス」がパフォーマンスを披露した(Laurent Gillieron/Keystone) Laurent Gillieron/Keystone
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2017年、シオンの航空ショー前に試験飛行するパトルイユ・スイスのF-5タイガー2機(Christian Merz/Keystone) Christian Merz/Keystone
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英空軍のデモンストレーションチーム「レッドアローズ」の創設50周年を記念し、2014年7月14日に記念飛行。ブライトリング・ジェット・チームのトップパイロット、パトルイス・ド・フランスのアルファジェット、パトルイユ・スイスのF-5EタイガーⅡ、伊フレッチェ・トリコローリのMB-339戦闘機が加わった。英グロスターのフェアフォード空軍基地で行われた航空ショー、ロイヤル・インターナショナル・エアタトゥーで13機がともに空を舞った (Katsuhiko Tokunaga/AP/Keystone) Katsuhiko Tokunaga/Keystone
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パトルイユ・スイスのF-5タイガー6機が、ベルナーオーバーラントを背に最後の見せ場を作る。2003年10月、空軍の航空ショーで(Gaetan Bally/Keystone) Geatan Bally/Keystone
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2010年3月、エメンからルツェルンにある交通博物館に運ばれる途中のスイス空軍F-5タイガー。胴体と両翼は後から運ばれた(Sigi Tischler/Keystone) Sigi Tischler/Keystone
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パトルイユ・スイスのF-5タイガーⅡが編隊飛行を練習中。2006年6月、エメン上空で(Alessandro Della Bella/Keystone) Alessandro Della Bella/Keystone
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かつてのスイス傭兵団の衣装を着た人の前で、パトルイユ・スイスのF-5タイガーとスイス航空のCS300がパフォーマンス。2019年8月1日の建国記念日に撮影(Jean-Christophe Bott/Keystone) Jean-christophe Bott/Keystone
スイスは米国から計100機のタイガー戦闘機を購入し、うち53機が残る。26機が現役だ。2014年、スイス政府は新しいグリペン戦闘機の購入計画を提案したが、国民投票で否決された経緯がある。
スイス政府は現在、総額60億フランの戦闘機購入計画を進めており、空軍が仏エアバス、ダッソー、米ボーイング、ロッキードマーティンから出された4件の提案を考査している。スウェーデンのサーブ社は撤退した。
スイス政府は、領空の安全確保のため、老朽化したF-5タイガーとF/A-18を遅くとも2030年までに刷新する必要があると主張している。
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