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「企業年金改正」否決 プレスレビュー

「国民はうんざり」「強烈な平手打ち、受けて当然」「連邦政府 屈辱」と厳しい見出しに覆われた月曜日朝の各紙 swissinfo.ch

圧倒的多数が「ノー」と投票した企業年金制度改正に関する3月7日の国民投票。今朝の各紙の反応を追った。

このコンテンツは 2010/03/08 10:09

「全員が企業年金の透明性を求めている」と一面に見出しを打ったのはチューリヒの大手日刊紙「ターゲス・アンツァイガー ( Tages Anzeiger ) 」だ。

抗議の「ノー」

「左派は、この圧倒的な否決を『暴利行為』や『中道派による社会保障制度の縮小』に対する大勝利だと祝した」
と続け、
「社会保障制度を担当するディディエ・ブルカルテール内務相は、『経済界の一部に対し、国民の信頼がなくなっている』と語った」
と連邦政府の反応を記した。

チューリヒの別の大手日刊紙「ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング ( Neue Zürcher Zeitung/NZZ ) 」も
「年金削減に賛成した州は皆無。特に反対が大きかったのは西スイス」
と7日の国民投票の結果を報告した。同紙は、この明らかな否決で企業年金の建て直しは困難になるとみている。
「財源を持続できる社会福祉国家を目指す人々にとって唯一の慰めは、これまでの経験から、受給金削減に対する『ノー』が社会福祉国家の解体に対する『イエス』を意味しているわけではないとわかっていることだ」

フランス語圏の日刊紙「ル・タン ( Le Temps ) 」は、投票のタイミングの悪さを取り上げている。
「スイスにとって過去最悪の危機を招いたのは金融界だが、企業年金を運営している保険会社もその一部であり、この投票の環境は非常に不安定だった」

ヴォー州の日刊紙 「ヴァントキャトラー ( 24 heures ) 」も
「第2の柱 ( 企業年金 ) の複雑性は配慮されなかった。この案件と企業年金制度のメカニズムを簡略化するのは解決不可能な問題に近い」
と、先行きの不安を暗示した。

中央スイスの日刊新聞「ノイエ・ルツェルナー・ツァイトゥング ( Neue Luzerner Zeitung ) 」も次のように企業年金の将来に触れている。
「反対派はこの先、企業年金の透明性を高め、運営費用を削減することで本当に何十億フランも節約でき、受給金額を下げなくてもすむことを実証しなければならない。それができなければ、下がる一方の利回りと延びる一方の寿命にはさまれた企業年金の問題を解決するには、もはや保険料金の引き上げしか残らない」

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