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武器輸出企業名の公開命じる判決 スイス最高裁

政府の武器輸出規制の緩和方針に反対するデモ。2018年6月、ベルンで © Keystone / Anthony Anex

スイスの記者が国に武器輸出企業の名前を公開するよう求めた裁判で、スイス連邦最高裁判所は24日、連邦経済相経済管轄局(SECO)の上告を棄却。連邦行政裁判所の判決通り、同局に企業名の公開を命じた。

このコンテンツは 2019/04/29
Keystone SDA/sb

裁判は、スイス・ドイツ語圏の週刊新聞WOZ他のサイトへ紙の記者がSECOに対し、2014年に武器輸出申請を行った企業名を公開するよう求めたが、SECOはこれに応じなかった。記者は開示請求権を侵害されたとして行政裁に訴えを起こした。

行政裁は昨年3月、「武器輸出に関する情報とその透明性を確保することは国民の関心事であり、当局にその責務を遂行させる点でメディアは重要な役割を果たしている」として記者の訴えを認める判決を出した。

SECOは、武器輸出法に則り、詳細な情報の提供先は議会の監査委員会にとどまると主張。武器輸出の詳細を公表すれば輸出相手国を不快にさせる恐れがあると反論した。

しかし最高裁は、情報公開がスイスの国益に脅威にはならないと判断。企業秘密に該当する場合を除き、SECOは企業名を公表しなければならないとした。

スイスでは注目の議論

武器輸出規制と透明性の向上を求める声は、スイスでは依然強い。 2008年、政府は武器輸出規制を厳格化したが、 2014年に議会に代わって緩和した。

政府はその後、再び武器輸出規制を緩和する方針を打ち出したが、国民の強い反発を受け、2018年10月にこの方針を見送った。

同年12月、活動家たちは、武器輸出規制に反対するイニシアチブ(国民発議)を立ち上げ、成立に必要な署名集めを始めた。成立すれば国民投票が行われる。

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