UNRWA事務局長に再びスイス人
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の事務局長に、スイス人の人道支援専門家フィリップ・ラザリーニ氏の就任が決まった。
このコンテンツは 2020/03/20
分
ラザリーニ氏は現在、国連レバノン特別調整官事務所(UNSCOL)の次長。同じくスイス人で前任のピエール・クレヘンビュール氏は部下の女性との不適切な関係が報じられ、昨年11月に辞任した。同氏については、国連の内部調査で不適切な性的行為や職権乱用があったことが判明した。
ラザリーニ氏は30年以上にわたり、国連や国際赤十字委員会などで、紛争時・紛争後の国際人道支援の調整などに尽力。ソマリア、イラク、アンゴラ、パレスチナなどの紛争地域で働いた経験もある。
財政危機
UNRWAは、シリア、レバノン、ヨルダン、ガザ地区、ヨルダン川西岸地区の500万人以上のパレスチナ難民を支援する組織。
米国がUNRWAへの資金提供を停止して以来、同組織は深刻な財政危機にさらされている。米国は2017年、3億6千万ドル(約378億円)をUNRWAに拠出したが、2018年には6千万ドルに縮小、2019年はゼロだった。
スイス連邦外務省は昨年7月、クレヘンビュール氏の不正問題を受け、UNRWAへの財政拠出を一時的に停止した。12月には再開している。

JTI基準に準拠
現在この記事にコメントを残すことはできませんが、swissinfo.ch記者との議論の場はこちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。