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長期化するスイスの休暇 平均5.1週間

イタリア北部のトッレ・デル・ラーゴ。今夏もイタリアはスイス人の滞在先として人気ナンバーワンだ Keystone

スイスで働く人の有給休暇は長くなっている。過去20年で、年間の休暇取得日数は半週間増えた。2012年の国民投票でスイス人は休暇の増加に反対したが、実際は民意と逆のことが起きている。

このコンテンツは 2018/07/06 16:30

12年3月11日の国民投票では、全労働者に6週間の休暇を給付する案が発議されたが、反対票66.5%で否決された。国民経済への影響に不安を抱いたからだ。経済団体は、提案が実現すれば失業者が発生し、百万フラン単位で経済損失が発生すると反対した。

スイスの法律上、休暇は年間4週間(20日間)で、20歳未満には5週間となっている。個々の労働契約や、雇用者が労働組合と結ぶ契約では、それ以上の有給を定めることができる。法定日数以上の休暇を定めるケースが大半で、特に50歳以上の中高年労働者には長い休暇が与えられる傾向がある。

最も長い休暇は教職

スイス連邦統計局によると、2017年の平均休暇取得日数は5.1週間。調査を始めた20年前の4.6週間からちょうど半週間増えた。

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業種別に見ると、教育が6.3週間と最も長い。交通機関や金融機関、公務員、医療・福祉機関も平均より長かった。最も短いのは農林業で、4.6週間だった。

経済協力開発機構(OECD)によると、国際比較でみればスイスの休暇日数は決して少なくない。法定休暇の20日は平均的だ。とはいえ国による差は大きく、米国には法定休暇日数が定められていない一方、英国(28日)やフランス(25日)のようにスイスより長い国もある。

大半は国外へ

ではスイス人は休暇をどう過ごすのか?市場調査会社イプソスらがまとめた「休暇バロメーター2018他のサイトへ」によると、今年の休暇でスイス国内に留まるのは約5人に1人で、大半は国外に出る。最も人気の高い旅行先はイタリアで、旅行者の4分の1が同国を目指す。スペインやフランスも人気がある。

高物価・高収入のスイスでは、夏休みの支出も多めだ。同調査によると、夏季休暇の平均予算は前年比9%増の3235フラン(約36万円)で、欧州平均より38%多い。

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