男女間の賃金格差、縮まらず スイス最新統計
連邦統計局が28日発表した最新の賃金構造調査で、女性の平均賃金は同一労働をする男性より11%少ないことが分かった。
このコンテンツは 2022/03/29
同調査によると、男女間の賃金格差はほとんど縮まっていない。2016年の格差は12%で、2018年には11.5%、2020年は10.8%だった。
男女間の賃金格差がより顕著なのは高収入層で、女性管理職は男性管理職より16.8%収入が少ない。非管理職の差は9.3%。
スイスでは賃金格差の是正を目的とした法律により、従業員数が100人以上の民間企業は4年ごとに男性・女性従業員それぞれの給与水準を政府に報告するよう義務づけられている。
スイス連邦内閣は昨年、女性を取り巻く状況を改善するための広範な政策「男女共同参画戦略」を採択した。
銀行員から美容師まで
今回発表された調査によると、スイスの民間および公共部門におけるフルタイム職の中央値は月額6665フラン(約88万円)だった。
最も高所得とされる銀行員の月額給与は1万211フランで、美容師の4211フランを大きく上回る。
高所得者と低所得者の賃金格差はここ数年、一定の水準で推移している。
2018年から2020年にかけて、高所得者の賃金は11.8%上昇し、低所得者は11.6%上昇した。
(英語からの翻訳・大野瑠衣子)

JTI基準に準拠
現在この記事にコメントを残すことはできませんが、swissinfo.ch記者との議論の場はこちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。