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「COVID-19法の改正」と「看護師イニシアチブ」は安定した支持 世論調査で

スイス政府は9月中旬、COVID証明書の提示義務を拡大した。28日に行われる国民投票を前に、この政策は国民の支持を得ているようだ Keystone/Ennio Leanza
このコンテンツは 2021/11/22 17:30

28日の国民投票を前に行われた最新の世論調査によると、COVID証明書(ワクチンパスポート)の使用拡大、並びに医療従事者の労働条件改善を求める「看護師イニシアチブ」が可決される見通しが強い。

17日に発表された同調査では、COVID-19法の改正、特にCOVID証明書の使用や、規制の影響を受けた企業や個人への資金援助は依然として広く支持されていた。同調査はswissinfo.chの親会社、スイス公共放送協会(SRG SSR)の委託で行われた最終調査。

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大手世論調査機関GfSベルンが1カ月前に実施した同様の世論調査と比較すると、賛成は61%で安定していた。反対は3%増加した。

反対派が街頭での抗議活動やスイスのメディアでの露出強化を通し、ここ数週間精力的にキャンペーンを展開していたことを考慮すると、これはやや意外な結果だ。

しかしGfSベルンの政治学者、マルティーナ・ムソン氏は特に驚いた様子もなく、「国民の意思は既に少し前にほぼ定まっていた」とし、「(投票を左右する)最も重要な要素は、『典型的な有権者』が新型コロナウイルスの予防接種を受けているかどうかだ」と述べた。現在、スイスでは12歳以上の国民の約65%が2回のワクチン接種を完了している。

同氏によれば、政府や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防接種の反対派や右派である国民党の支持層、そして支持政党がない国民の間でCOVID証明書への反対派が増えている。だがこれら反対派は、合計しても過半数には至らない。

投票率向上に貢献

同氏はまた、「投票結果に関わる全ての指標、つまり前回の投票結果や政党・政府の提言、そして世論調査などは、有権者のCOVID-19法の改正に対する支持を示唆している」と述べた。

しかし反対派の非常に感情的なキャンペーンや、パンデミック(世界的大流行)の予測不可能な性質を踏まえ、最後に逆転する可能性は否定しなかった。

ワクチンを受けていない人への差別や、政府の権力拡大に対する非難といった論争は、あまり国民に影響を与えなかったようだが、「メディアで取り上げられることが増え、それが有権者の投票参加意欲を促進したようだ」(ムソン氏)

11月28日の国民投票は、連邦議会で承認されたCOVID-19法についてスイス有権者が最終的な是非を問う今年2回目の投票となる。6月に行われた1回目の投票では、政府が明確に指示された。

イニシアチブの快挙なるか

また、看護職員の労働条件や職業上の地位を改善するための「強固な看護ケアのためにイニシアチブ(国民発議)」も、過半数を達成できる見込みだ。

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憲法改正に関わる同イニシアチブの賛成と反対の差は、この4週間で63%から40%に縮小したものの、イニシアチブの勝利にはまだ十分な可能性がある。

GfSベルンの共同ディレクター、ルーカス・ゴルダー氏は、「可決される可能性は高い」とし、「看護を巡る危機的な状況は、事実として広く受け入れられたようだ」と述べた。

それに対し、看護師の職業訓練を改善するために最大10億フラン(約1228億円)を拠出するという連邦議会の対案は、今回の世論調査の回答者からは一定の支持を得たものの、イニシアチブ賛成派の優勢を崩すには至らないと同氏は見ている。

珍しいケース

直接民主制を採用するスイスだが、国民が発議する案件が過半数を得ることは稀だ。イニシアチブ130年の歴史の中で、10件中9件は失敗に終わっている。

同氏はまた、新型コロナウイルスのパンデミックで医療従事者の重要性に対する認識が高まり、それが「看護師イニシアチブ」の追い風になるかもしれないと指摘する。

28日の国民投票で是非を問われる3つ目の案件は、連邦裁判官を連邦議会ではなくくじ引き選出するという「司法イニシアチブ」だが、こちらは否決されそうな雲行きだ。

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1カ月前の世論調査では、反対約43%に対し賛成が約42%とほぼ互角だったが、現在は反対が9%リードしている。

「この展開は予測していた」と言う前出のムソン氏は、「イニシアチブが最初から過半数を超えられないようでは、あまり良い兆候とは言えない」と述べた。

世論調査の詳細

今回の調査は2回行われる全国調査の第2回目。スイスの全ての言語圏、及び外国在住のスイス人2万3997人を対象にインタビューを行った。

本調査は、固定電話と携帯電話の利用者を対象に行った電話インタビューとオンライン回答に基づく。実施期間は11月3日~11日。

誤差は2.8%。

同世論調査は、SWI swissinfo.chの親会社であるスイス公共放送協会(SRG SSR)の委託で世論調査機関GfSベルンが実施した。

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(英語からの翻訳・シュミット一恵)

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