スイスの公共放送が持つ多彩な顔
スイスの公共放送には長い歴史がある。そして今、若い世代に公共放送をどうアピールしていくか、試練の時を迎えている。
このコンテンツは 2019/03/02
- Deutsch Gesichter und Facetten der öffentlichen Medien in der Schweiz
- Español Rostros y facetas de los medios públicos en Suiza
- Português A diversidade da mídia pública na Suíça
- 中文 瑞士公共媒体剖绘侧写
- عربي الوجوه المتعددة لوسائل الإعلام العمومية في سويسرا
- Français Les multiples facettes des médias publics suisses
- Pусский Все лица и грани общественных СМИ Швейцарии
- English On the road with Switzerland’s public broadcaster
- Italiano I molteplici volti dei media pubblici svizzeri
スイス公共放送協会(SRG SSR)が制作する番組の範囲は多岐にわたる。とりわけ同じ番組を四つの公用語(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)で制作し、さらに国際部スイスインフォのカバーする言語が英語、日本語、スペイン語など7か国語に上ることを考慮すればなおさらだ。この言語の多様性ゆえに、スイス公共放送のインタビューに応じる人物は、ドイツ語圏の局SRF、フランス語圏の局RTSなど複数局のマイクを向けられることも珍しくない。
市民ジャーナリズムやYouTubeの人気によって、ユーザーの獲得競争は熾烈を極める。その中でも課題とされるのは、動画配信サービス「Netflix」などに慣れ親しんだ若者世代にどうリーチするかという点だ。
一方、昨年3月の国民投票他のサイトへで、スイスの有権者は公共放送受信料廃止を求めるイニシアチブ(国民発議)「ノー・ビラグ」を否決した。スイス国内では一世帯につき、ビラグと呼ばれる年間365フラン(約4万円)の公共放送ラジオ・テレビ受信料の支払いが義務付けられている。
投票から1年後の4日、ベルンで初の国際公共メディア会議が開かれる。欧州各地の業界関係者が集まり、公共メディアの将来のほか、今後の政治、財政、技術的変化にどう対応していくべきかを議論する。
(英語からの翻訳・宇田薫)
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